あんの感想置き場

鉄は熱いうちに打て

JUMP歴代セトリから見る本編ラストの考察

15周年おめでとう。今回は自分なりの一区切り感想文として、Hey! Sɑy! JUMPの歴代コンサートセトリから見る本編ラストの曲(アンコール前の曲)を当時のJUMPが置かれている環境に重ねて考察してみる。個人的に締めの曲はその時の彼らのイメソンに近いものがあると思っている。伝えたい気持ちが一番詰まっているみたいな。

JUMPの曲を知らなくても伝わるように書いていこうと思います!

コンサート開催年

2007〜2009 

★Hey! Sɑy! JUMP デビュー&ファーストコンサート いきなり!in 東京ドーム『Ultra Music Power(バラードver.〜通常ver.)』

★Hey! Sɑy! JUMP Spring concert 2008『Star Time』

★SUMMARY 2008『冒険ライダー』

★Hey! Sɑy! Jump-ing Tour '08-'09『トビラの向こう』

★Hey! Sɑy! JUMP CONCERT TOUR '09 春 JUMPver.『情熱JUMP』

★Hey! Sɑy! サマーコンサート'09 JUMP天国『Born in The EARTH』

★Hey! Sɑy! JUMP TENGOKU DOME 何が起こるかわからない!?東京ドーム『Born in The EARTH』

★Hey! Sɑy! JUMP WINTER CONCERT 09-10Dreams come true

デビューおめでとう〜〜〜〜〜〜〜〜!!!

元号と地球を背負わされし中高生ジャニーズグループの誕生。この7曲はとにかく歌詞の規模がデカイ。宇宙・地球・太陽。そして半分が当時未音源・円盤化にもならないという、コンサートに行くしか聴く手段のない曲であったため、大変希少価値の高い「締め」となっている。会いに来るファンに向けた要素が強い。方向性としてはグループの代名詞を作ったといったところでしょうか!

 

2010〜2012

★Hey! Sɑy! 2010 TEN JUMP『Your Seed』

★SUMMARY 2010Thank you 〜僕たちから君へ〜

★Hey! Sɑy! JUMP「ありがとう」〜世界のどこにいても〜 WINTER CONCERT 2010-2011『「ありがとう」〜世界のどこにいても〜』

★Hey! Sɑy! JUMP & 「勇気100%」全国ツアー『勇気100%』

★SUMMARY 2011『SUMMARYメドレー(終:Ultra Music Power)』

★Hey! Sɑy! JUMP さよなら夏休み!SUMMARYスペシャ『勇気100%』

★Hey! Sɑy! JUMP New Year Concert 2012『OVER』

★Hey! Sɑy! JUMP ASIA FIRST TOUR 2012

『Thank you〜僕たちから君へ〜(台湾公演のみ台湾語)』

『「ありがとう」〜世界のどこにいても〜(香港・日本公演)』

★Hey! Sɑy! JUMP TOUR 2012『「ありがとう」〜世界のどこにいても〜』

ありせかの出席率よ……それは一旦横に置いておいて、ターニングポイントは2010年ファーストアルバムに収録されている『Thank you』ですね。メンバー全員で初めて作詞をした明確にファンへ向けたメッセージバラードソングです。Aメロに10人全員のソロパートがある唯一の曲と言ってもいいと思う。JUMPは2009年にようやくファンクラブが発足されたので、今まで以上に彼ら自身が「またすぐ会えるから別れは君想う時間さ」とアイドルとしてファンの存在を強く意識しているのが伝わる。アイドルって尊いな。

もう一つ気になるのが『Your Seed』。ユアシって別に締めに持ってくるような曲ではないんよ。シングルだし、バラードではないし。そう思って円盤を見返した。

なるほど……………歌詞が善良……………

「物語は終わらない Never ending story 夢は続いてく」

TEN JUMPの世界観がそもそも夢の世界なんですよ。パジャマを着たJUMPがデカイおもちゃ箱みたいな舞台セットから出てくる。その締めにこれを持ってきたんだなぁ…エモいことすんじゃん?

で…夢は続いていくと思っていたんですけど、翌年に最年少メンバーが活動休止になります。Mステで新曲『OVER』を披露して、明日にはCDが発売して、すぐにサマリー2011が開幕するって時によ?相当ハードだっただろうにオタクの混乱を鎮めるが如く道を突き進むこの時期のJUMPはめっちゃ大人の顔をしていた。丁度兄組が成人して弟組が高校生だったので、特に決意や熱意でギラギラしていたイメージがある。2012年には『SUPER DELICATE』も生まれて、マジでスーパーデリケートな時代。

それを踏まえて、ありせかの出席率の高さ。この曲自体は2010年にJUMPがフォーメーションダンスを売りにしていこうと決意した曲です。初のアジアツアーが決まり、このツアーのために作りました!と言わんばかりに披露する素直さ、好き。2012年はThank youでしっとりさせた後にありせかで多国籍の「ありがとう」を連呼しながらガッツリ踊る仕様になっている。着々と楽しいアイドルに成長している模様。

 

2013〜2015

★Hey! Sɑy! JUMP 全国へJUMPツアー 2013『New Hope〜こんなに僕らはひとつ』

★Hey! Sɑy! JUMP LiVE with me in TOKYO DOME『Thank you〜僕たちから君へ〜』

★Hey! Sɑy! JUMP LIVE TOUR 2014 smart『明日へのYELL』

★Hey! Sɑy! JUMP LIVE TOUR 2015 JUMPing CARnival『Very Very Happy』

★Hey! Sɑy! JUMP COUNTDOWN LIVE 2015-2016 JUMPing CARnival Count Down『Very Very Happy』

ここから…新時代が来る…!!!!!

恐らくJUMPのパブリックイメージはここです。

2013年はメンバー全員が20歳になる年だった。デビューして6年。ファンクラブ会員数は16〜17万人程。これを多いと捉えるかはジャンルによって異なると思うんだけど、ジャニーズで言うとドームツアーを埋めるのはまだ厳しい感じ。人気のあるグループにはある程度決まった周期があって、アルバムは年1回、シングルは年2〜3回はリリースする。JUMPはどうだったかというと、シングルは年1回、アルバムは2年に1回ペース。キスマイとセクゾとABC-Zもデビューして、一番下のグループではいられなくなったJUMPには焦りが出てくる。そんな最中に行った全国ツアーの締めが『New Hope』。「どんなに辛い時でも僕たちとファンのみんなはひとつです。前を向いて笑顔でいようね。」というメッセージがスクリーンに映される壮大なバラード。このメッセージ通り、今は辛いかもしれないけど僕らは大丈夫だから心配しないで・朝はいつも来るから一緒に前を向いていようという歌で締めてくるので、個人的には過去一異色な締め方だと思っている。

そして迎えた2014年。面白いくらいにJUMPのテレビ出演が増え、ファンクラブ会員数も20万を超え、全てにおいて目まぐるしい時期を締めたのが『明日へのYELL』。会員数が全てではないのは承知ですが、20万台はやっぱ大台なんよ。JUMPの場合超えるまでが難しかったからさ。超えてからは一瞬。コンサートの最後にタオルをぶん回して暴れることを許された明日エルはJUMPの開花宣言と共に熱い夏を終えた。

2015年からは追い風強〜〜〜〜〜〜!!!です。ようやく思い描いていた世界に近づけたような。もちろんここで終わりではなく、これからも新しい景色をみんなに見せていくというアイドル根性をJUMPは持ち続けていますが、こんなに幸せなんだから今くらい浸ってもいいよね?という思いが滲んで見えるのがJUMPing CARnivalの締め『Very Very Happy』。これを歌っているJUMPは本当に心がって感じ。驕らずも自信に満ちていて「この夢をこの時を分かち合おう」「ずっとずっと口ずさんで行こう同じ歌」「未来へと希望へと手を伸ばそう」とめちゃくちゃ優しく包み込んでくるし?トドメは「最高な場所へ 君と 君とJUMP!!」

頼もしいアイドルになって……………

こんなの………生き様が創作みたいじゃん………………

 

2016〜2018

★Hey! Sɑy! JUMP LIVE TOUR 2016 DEAR.『Dear.』

★Hey! Sɑy! JUMP LIVE 2016-2017 DEAR.『Dear.』

★Hey! Sɑy! JUMP I/Oth Anniversary Tour 2017『H.our Time』

★Hey! Sɑy! JUMP I/Oth Anniversary Tour 2017-2018『H.our Time』

★Hey! Sɑy! JUMP LIVE TOUR SENSE or LOVE『またこの場所で』

ツアーコンセプトの作り方のコツを掴んだかのように、この辺りから世界観に統一感が出てきます。DEAR.はそのまま手紙をイメージしたコンサート。要は逆ファンレター(?)。JUMPからファンへの手紙を歌にしたのが『Dear.』。常々JUMPはコンサートを恩返しの場所だと言ってくれているので、こうして仕事と言えどファンに真っ直ぐ思いを伝えるJUMPは精神がカッコいいアイドル。

2017年、やっと、あっという間に10周年。

『H.our Time(アワータイム)』はメンバー全員で作詞作曲をしているので感情の濃度が一番濃い。喜び悲しみ受け入れてただ直向きに足並みを揃えて歩んできた10年、早すぎるデビューと長かった10年をグループ頭文字の「H」と僕たちの「our」で表すダブルミーニング。更に過去の締めに常連だったThank youと少し歌詞を似せていたり、シングル曲の歌詞を引用している部分もあり、当時のJUMPと現在のJUMPが同一人物であることがひしひしと感じることができる歌詞になっている。エモい。

 

さて、2018年の話をしようかね…何があったかと言うとメンバーの留学(のちに脱退)ですね。

過ぎたことだしもうどうでもいいっちゃどうでもいいので割愛する。

『またこの場所で』は8人体制で初めて作ったアルバムの中の1曲。ミュージカルのようなバラードでありながら「降り注いだ夢が今日という日をそっと抱きしめた どんな時代も変わることない あの空とこの想いを」という歌詞はどことなく寂しさが漂っている気がしてくる。だけど寂しさ以上に強さと希望が彼らの背中を押している感じがする曲。

 

2019〜2022

★Johnny's presents Hey! Sɑy! JUMP LIVE 2019 in Taipei 〜TRAVELING!!〜White Love (台湾語)』

★Hey! Sɑy! JUMP LIVE TOUR 2019-2020 PARADE『パレードは終わらない -Life is an Adventure-』

★Hey! Sɑy! JUMP Fab! -Live speaks.-『Your Song』

★Hey!Sɑy! JUMP !dɒᖷ -Arena speaks.-『Sing-along』

★Hey! Sɑy! JUMP LIVE TOUR 2022 FILMUSIC!『サンダーソニア』

7年ぶりの台北公演で『White Love』の台湾語訳バラードver.!!!!!!!!!!!!!!!!

その手があったか!!!頭が良い!!!!と思った。現地の人は絶対に嬉しいし、2012年のアジアツアーも思い出せるし、最高のラブソングじゃんか〜〜〜

2019年ではようやく辻村プロがJUMPの音楽に参入してくれて「パレードは終わらない」が誕生。パレードの締めにパレードは終わらないというのが中々粋だと思います。みんなが現実に帰りたくないと思える夢の国を構築してくれるアイドルの頼もしさたるや。

無観客配信になったコンサートの締めには『Your Song』。これも適材適所だなと思った。

「確かなものばかりならば人生楽になるような でもきっと違って痛みを知り分かち合う 明日も繋がる 手と手は奇跡」「"Hello,friends" どんな時代でも変わらない 世界から愛が消えることはない いま声を合わせて空に歌おう 呆れるくらいに愛を」

良いこと言うじゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!?

無観客だからこそ刺さるものがある。

『Sing-along』はザ・みんなで踊れる曲!!

ようやく再開した有観客コンサートで知念先生が考えた振付を老若男女みんなで最後に踊るという、これぞ平和なJUMPカンパニーじゃん!?

ここから八乙女さんが休養に入り、しばらくは7人体制での活動に。アルバムFILMUSIC!では2曲目に収録されている『サンダーソニア』が15周年のアリーナツアーを締める曲に大抜擢された。推薦者代表は有岡大貴。流石である。サンダーソニアはバンド曲でテンポも速いので、締めに持ってくるのはかなり挑戦的。本当にサンダーソニアで行くの?とスタッフから言われてもゴリ押しした有岡プロの感性に拍手を贈りたい。

サンダーソニアの歌詞はこちら

Hey! Say! JUMP サンダーソニア 歌詞 - 歌ネット

どの文章を切り取ってもJUMPそのもの。作詞した片岡さんがめちゃくちゃJUMPを研究してくれたんだろうなというのが凄く伝わってきた。初期の明るい曲調に近いので新しいのに懐かしさも感じるし、前向きな感情の中に大人になったからこその視点も入っているし、とにかくここで枯らさない・唯一無二の花を咲かせ続けていこうという力強さまである。コンサートの最後、もう踊りまくって歌いまくって汗でべちゃべちゃになっているJUMPが高らかに全力で歌っている時の表情は少年漫画みたいだった。次を見据えていそうな強い眼差しと今この瞬間がとにかく楽しい!という笑顔が共存している感じ?そしてスクリーンに映し出される沢山の花火は本物みたいで本当に綺麗だった。

余談、JUMPが昔から大切にしている夢がある。それが「遅咲きでもいいからドカンとでっかい花火を打ち上げよう(参考:2014年山田涼介のインタビュー)」

デビュー当時の彼らから見れば、きっとこの「でっかい花火」はこの15年間で既に一度は打ち上がっているはず。だけど打ち上げられたからゴールというわけにはいかない。サンダーソニアの「咲かせ続けていこうよ」はそこにも掛かっていると思っている。

雨を食み咲いたソニアは光を増すし、晴好雨奇凪いだソニアは誇りを持つ。まだまだ見たことのない景色があるはずとJUMP自身が信じてくれていることに救われるし、最新のJUMPがサンダーソニアを体現しているところに安心もできる。アップデートした最新バージョンがサンダーソニアタイプなんよ。神アプデやん?

清々しい15周年を迎えられますように。以上!